これはNG!コンサルタントが陥りやすいポジショニングのワナ
ポジショニングが重要なのは分かるけど、どうすれば良いのだろう…
そう疑問に思っている人はいますか?
コンサルタントに限らず、ポジショニングをどうするかは、ビジネスの収益に直結するので、意識の高いあなたは、もう十分に理解しているでしょう。
ある人は、このポジショニングを「本屋のジャンル」で表現していました。自分たちの販売したい商品は、本屋のどのジャンルの棚に並べてもらうかを考えると分かりやすいと言っています。
私も、この表現はポジショニングを考えるとき、とてもイメージがしやすいので、自分自身のことを考えるときも、コンサルティングをするときも、この概念でポジショニングを考えています。
でも、このポジショニングですが、実は「絶対にやってはいけないポジショニング」が存在します。
この「やってはいけないポジショニング」をすると、とても悲惨です。
私は、コンサルタントとして活動を始めるとき、スタート時に最も時間を掛けて考えたのが、この「ポジショニング」でした。
そこで今回は、その「絶対にやってはいけないポジショニング」や、私の実例を含めて、ポジショニングのお話をしましょう。
目次
ニッチを狙え!の間違い
ビジネスをより良くしようと、意識の高いあなたであれば様々な勉強をしていると思います。その中で、恐らく最も早い段階で学んだのが「ニッチを狙うこと」ではないでしょうか?
ニッチ…そのまま日本語訳すると「隙間」ですが、隙間を上手く狙うことができれば、ビジネスは上手くいくと考えられています。
これはポジショニングでも言えますし、「ニッチ戦略」のように戦略としても、とても有効なものです。
そのようなこともあり、ビジネスをより良くする方法を教える人たちは、よほど大資本の企業でない限り「ニッチを狙え!」と言うでしょう。
そして、それに関連して出てくるのが「より専門的なポジショニングをとる」ということではないでしょうか。
同じコンサルタントでも種類は想像以上にあります。だから「私は◯◯の専門家です」と言えるようなポジショニングを作ったほうが良いと言われます。
例えば、「経営コンサルタント」よりも「資金調達コンサルタント」、「経営コンサルタント」よりも「V字回復コンサルタント」「商品開発コンサルタント」などのようにです。
ちなみに、私自身はというと「経営コンサルタント」にしています。カンの良いあなたは、おやっ?と思ったでしょう。
全く専門家していないのが、私です。もちろん、経営と専門は絞っていますが、それ以上は絞っていません。
ですが、これにはとても大きな理由があります。その理由は「ニッチを狙うことの間違い」があるからです。
その間違いを分かりやすくするのに「ポジショニング」で考えてみましょう。例えば、あなたが「採用コンサルタント」なりたいとしましょう
中卒採用コンサルタントは有効?
すでに、この見出しで答えが出ているような話ですが、一から順番に話をしましょう。あなたは、コンサルタントと独立しようとしています。これまで培った採用分野で、コンサルタントになることを考えているとします。
ですが、「採用コンサルタント」では、まだ分野が広く、ニッチを狙わなければ!と考えています。では、あなたなら、どのようにニッチを作り、ポジショニングを取るでしょうか?
例えば、大まかにいえば「新卒採用コンサルタント」「中途採用コンサルタント」などのポジショニングがありそうです。しかし、どちらもポジショニングとしては弱いように感じます。
だって、「ニッチを狙う」のが鉄則なのですからね。
そこで、さらに考えることにしましょう。同じ新卒採用でも、「大卒」「高卒」「中卒」があります。
大卒は、もうすでに多数の企業が参入しています。そうなると、これはいくら頑張っても大資本の企業に負けてしまいます。
そうなると、選択肢は「高卒」と「中卒」になるでしょう。ここならニッチになりそうです。そして、「高卒採用コンサルタント」「中卒採用コンサルタント」と名乗れば、ポジショニングも上手く行きそうです。
でも、この2つの両方を名乗るのは、セオリーから外れそうです。では、あなたなら、この2つのうち、どちらのコンサルタントを名乗り、ポジショニングするでしょうか?
陥りやすいポジショニングのワナ
「高卒採用コンサルタント」「中卒採用コンサルタント」この2つですと、例えば私の知人で「高卒採用コンサルタント」を名乗っている人がいるので、すでに参入している人がいます。
しかし、「中卒採用コンサルタント」というのは、少なくとも私は今まで一度も聞いたことがありません。
でも、ニッチを狙う話や、他の人がいないポジショニングを狙おうとすると「中卒採用コンサルタント」も、一つの選択肢になってしまうでしょう。
しかし、勉強熱心で意識の高いあなたであれば「それは違う!」とすぐに気がつくでしょう。
そうです!そこに気がつくかが、ポジショニングの陥りやすいワナにハマってしまうか、ハマらないかの分岐点なのです。
とはいえ、この例え話は分かりやすいようにしましたので、ほぼ間違いなく「高卒採用コンサルタント」「中卒採用コンサルタント」の2つの選択肢があっても、後者を選ぶことはないでしょう。
では、それはなぜでしょうか?
それは違う!と気が付いたあなたなら、その理由を、もうお分かりでしょう。その理由とは…
市場がないところでポジショニングしてはいけない
単刀直入に言えば「市場がないところでポジショニングしてはいけない」からです。
当然ですが、市場がないということは「需要がない」ということです。「需要がない」ということは「お金を出す人いない」=「収益が上がらない」と言っても過言ではありません。
ですが、ビジネスをより良くする方法の一つである「ニッチ」や「ポジショニング」を追いかけ過ぎてしまうと、このようなことをやりかねないのが現実です。
策士策に溺れるのように、机上の理論のドツボにハマり、このようなことをやりかねないので、注意が必要でしょう。
ですので、ニッチやポジショニングは、あくまでも「すでにある、それなりの大きさの市場の中で探す」のが鉄則なのです。
では「小さな市場であれば良いのでは?」という意見もあるでしょう。私はそれに対して明確に「No!」と言います。なぜ、そう言えるか?…
小さな市場であれば良い?
その理由は私自身が、とても小さな市場の中で、倒産寸前を味わったことがあるからです。
商品・サービスには「製品ライフサイクル」というものがあり、導入期や成熟期など、流れがあります。
今回のポジショニングのように、ニッチを狙うと、初速の段階では上手くいきます。なぜなら、隙間のものなので、待ち望んでいた人がいるからです。
しかし、月日が流れると、収益が鈍化します。最悪の場合、全く売れなくなります。
なぜ、このようなことが起きるかと言うと、かつて本でも出ていた「キャズム」の通り、思いっきりキャズムにハマるからです。
キャズムとは、初速の段階では「珍しいもの好き」などの人が飛びつくが、その次の段階の人が購入に至るには、とても深い谷があるということです。
私は過去に、このキャズムに思いっきりハマりました。初速で売れたので安心していたら、一気に止まり、その先に行けなかったのです。
そして、その後、倒産寸前を味わいながらも、何とかキャズムを乗り越えたのですが、次に待っていたのが「市場規模の小ささ」でした。
ビジネスとは、市場をピザのパイで例えると、自分がどれくらいの大きさのパイを確保できるかできまります。
ですが、そもそも、ピザのパイが小さいものだと、全部をとってもそれほど大きくなりません。
業界No1のようになっても、たかがしれているのです。
「市場の大きさによって収益の上限が決まる」これを私は、痛いほど過去に味わいました。
つまり、市場がないところでポジショニングは絶対にしてはいけないですし、小さな市場でもポジショニングはしてはいけないということです。
なぜ、あえて私は経営コンサルタントにポジショニングしたか?
そうなのです。このようなことがあったので、私はコンサルタントとして活動するとき「経営コンサルタント」を名乗るようにしました。
専門家するほど、市場が小さくなり、自分の収益の上限が決まり、場合によっては全くパイを取れないで終わってしまうからです。
ちなみに、私はこのような流れで「経営コンサルタント」にしました。
▼経路.1
◯自分をコンサルタントとして、本屋のどのジャンルの棚に乗せるか?
↓
◯自分と似た経験をしたことがあり、唯一無二のコンサルタントはいないか?
▼経路.2
◯自分の活動領域の競合のコンサルタントは、どのように名乗っているか?
↓
◯彼らよりも価値を高める肩書はなにか?
このように2つの経路で決定しました。1つ目の経路は「巨人の肩に乗る作戦」です。これは、様々な人から、笑いながら「ずるい」と言われたポジショニングです。
「ウソではないから、余計にたちが悪い」とも笑いながら、何度も言われました。
具体的な中身としては「経営コンサルタントなのに、自社を倒産させそうになったコンサルタント」です。
私は、業界では著名人にもかかわらず、この経歴がある人を知っていました。そこで、私は自分の勝ちを高めるべく、その巨人の肩に乗ろうとし経営コンサルタントにしました。
そして、2つ目は「相対的に見たポジショニング」です。実際は、先ほどの著名な方と競合になることはありません。
そこで、私は自分の経歴を見て、競合になりそうなコンサルタントの肩書を調べました。すると、主に出てきたのが「営業コンサルタント」「マーケティングコンサルタント」でした。
もちろん、自分としてはしっくりこないのですが、傍から私を見たらそうなります。
ということで、私は競合になりそうな人たちと差別化する目的で「経営コンサルタント」にしました。
なぜなら、競合の人たちは「経営のコンサルティングができない」からです。私は、100億円規模程度の企業であれば、問題なく経営のコンサルティングをできます。
そのようなこともあり、私は「経営コンサルタント」を入り口にして、企業に合わせて分野を絞ってコンサルティングするコンサルタントになりました。
つまり、ここで重要なのは、ポジショニングは市場規模だけでなく「競合との相対的なところも見て決める」ということです。
ポジショニングはあなたの価値を高める
例えば、営業しか分からない営業コンサルタントと、経営コンサルタントだが、今回は営業に絞ってコンサルティングするとなると、どちらの費用が高そうでしょうか?
一概にいえない部分もありますが、発注側からすると「営業しか分からないコンサルタント」と「経営を考えながら営業をコンサルティングする人」であれば、どちらに安心感があるでしょうか?
ここから分かるのは、もちろん本人の実力もないといけませんが、「ポジショニングで、あなたの価値が変わる」ということです。
例えば、同じ採用関連でも「中途採用コンサルタント」と「ヘッドハンター」では、動く金額が変わるでしょう。
日本語で言えば、ヘッドハンターも中途採用も、意味はそれほど変わりません。狙い撃ちするタイプの採用か、プル型の採用かの違いで、どちらも中途には変わりありません。
もちろん、厳密には違いますが、同じ中途でも、このように違うのです。
思いつきのような話ですが、例えば「ヘッドハンティング型中途採用コンサルタント」と「中途採用コンサルタント」では、動く金額が違うでしょう。
市場規模などを調べていないので、あくまでも例えの話ではありますが、ポジショニング次第で、このように価値が変わるということです。
ただし、前述の通り、市場規模や、競合との相対的な部分は忘れてはいけません。
あまりにニッチを狙うと、そもそも市場規模がなく、無意味なポジショニングになってしまいます。
このワナにハマらないためにも、「市場規模」「競合との相対的な見え方」は忘れないようにして、あなた自身をポジショニングしてみてはいかがでしょうか。
▼ポイント▼
このようなポジショニングの方法を使うことで、コンサルタント個人事業主が難しいと感じる「安定的な売上獲得」「業務に対する対価(報酬)の向上」や「安定した収入」を実現していくことができます。
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