コンサルティングでやってはいけないこと

FROM:中谷佳正
最近は、直接コンサルティングをさせていただく機会は減りましたが
ここ10数年で200業種以上の業界でマーケテイングのコンサルティングや
広告改善の提案をさせていただいてきました。
その中で各業界のトップコンサルティング会社の後釜として
お仕事をさせていただく機会も多く、その時に気づいたことを少しお話しできればと思っています。
テンプレ型コンサルタントの落とし穴
業界のトップのコンサル会社は、就職して2・3年しか経ってない
社会人としてもビジネスマンとしても経験の浅いスタッフがコンサルをできるように、1社の成功事例を真似して各企業にそのまま提案しているパターンが非常に多いなという印象です。これが悪いとか良いとかという話ではなく、そういうものだという認識で活用するのが良いなと思っています。
コンサルティングと言いながら実は、テンプレを暗記して話している・・・
ティーチャーに過ぎないということですね。そのティーチャーに年間数千万円、数百万円投資しているということをまず理解してほしいなと。
専門学校に1年丸々通って100万円程度の学費を払いますが、月に1度個別で会ってテンプレ知識を教えてもらうのに数百万円・・・
僕だったら払わないと思います。
なぜか?
それは背景が全く違うからですね。
他社がうまく行ったからと言って自社でできるかと言えばそうではないですね。客層の違い、スタッフの違い、立地の違い、持っているリソースの違いなど数多くのコンテキストの違いが存在するからです。うまく行っているノウハウを学ぶことはとても良いことだと思いますが、ノウハウはこのコンテキスト(背景)によって活かすことも殺すこともできるのです。
例えば、
うまく行ったナンパのトーク術を学んだとしても、
成果を出した人がキムタクのような容姿をしていたとしたらそのノウハウは
あなたには使えるでしょうか?僕にはまず無理です(笑)そのナンパを成功させるにはその人に合ったトーク術があるはずなんですね。ナンパならこんな簡単なことはすぐに分かるのにビジネスになるとそのノウハウに盲信する経営者が多いことには驚きでした。
真似すること自体は悪くない
と言いながらも真似る事自体はいい事だと思っています。トレンドを追いかけてうまく行っている会社も沢山あります。2000億円以上の売上を叩き出したポケモンGOもスマホゲームのトレンドに乗って後発組にも関わらず、短期間で大きな売上を上げていきました。マクドナルドのドライブスルー自体も全く違う業界で行っていた事を、ファーストフードに取り入れて大きな売上を上げていきました。
何が言いたいのかというと
真似るのは考え方を伝えていくということ。
テンプレコンサルタントは「やっている事を真似ている」本当に成果を出すコンサルタントは「考え方を真似ている」という事です
極端な話ですが
自社のメインターゲットが70代の男性だとして、今、インスタ集客をうまくやっている企業が多いからといって、インスタでコンテンツを作って集客しようとしますか?そうではなく、考え方を真似るのであれば自社のメイン顧客が集まっている場所で広告展開をすればいいという事になります。
これは全く違う成果が出るのは明白ですよね?
テンプレコンサルをしたり活用するのであれば、数十万円のコストで
うまく行っている事例をどんな背景情報がありどんな考え方をしてうまく行っているのか?を理解した上で情報を収集する方が良いですね。
コンサルティングを仕事としてやられるのであれば最低限これくらいの事は理解した上でやる方が良いかもしれません。
P.S.何度も言いますがテンプレコンサルタントが良いとか悪いとかという話ではありませんので。